新生毛を引き抜かないシャンプー

マッサージシャンプーの基本は、両手の指頭が、しっかりと頭皮にくっついていることです。男性型脱毛症の場合には、特に薄くなりやすいのは額のラインより上の前頭部、頭頂部の部分(野球帽に隠れる部分)ですが、ここは念入りにマッサージシャンプーをします。

 

円形脱毛症の場合には、脱毛部分が広がることもあり得ますので、全体をマッサージシャンプーすることが大切です。マッサージシャンプーは、指頭を頭皮にしっかりと密着させ、擦らないように、小刻み頭皮を揺り動かすようにして洗います。

 

指頭は頭皮上をすべらさず、指頭が頭皮全体にくまなく触れる必要はありません。特に前頭部、頭頂部は1秒に1-2往復程度のゆっくりとした動きでマッサージします。頭皮が動くと毛穴が絞られるような状態になり、皮脂の除去がスムーズに行われます。

 

そして頭皮表面に出てきたばかりの新生毛を引き抜くことがないのです。一般に先の細い短い毛が抜けた後の毛穴には皮脂だけが分泌されるようになります。抜ける場合、シャンプー時にゴシゴシと強く頭皮を擦って洗っていることが多いのです。髪の毛の汚れは、すすぎまでの間にシャンプーの泡がつけばほとんど落ちます。ですから髮の毛よりも頭皮に指をしっかり付けて、マッサージ効果を高めることがなの大切です。

 

腕毛などの細い毛はガシガシあらっても抜けないと言われますが、腕など体毛の毛穴と頭皮の毛穴は、大きさや皮脂の分泌量が違います。体毛の場合は、小さな毛穴から細い毛が生えています。しかし頭の場合は、それまで太い毛が生えていたところは毛穴も大きいです。しかも皮脂が充満しているようなところから、細い毛がまるでロウソクの芯のような細い状態で生えてくるのです。ですから擦ってしまうと、簡単に抜けてしまいます。

 

無理に引き抜いてしまつた抜去毛は、平均129日たたないと再生し無いと言われていますので注意が必要です。ようやく再生してもまた新生毛が抜けてしまっては、髮は太くなることも長く伸びることもできないのです。